桜の樹の下で、ひとり思うこと




By 麓樹








 ひらひら・・・






 ひらひら・・・・・・






 ひらひら・・・・・・・・・






 薄紅色の桜の花びらが風に吹かれて降り注いでいく。




 その中のひとつの花びらがゆっくりと手のひらの中におちていく。




 その花びらを見つめながら、僕は思う。












 戦争は終わったのに、また再び始まろうとしている。


 僕のしてきた行いは無意味だったのだろうか。




 否、無意味ではない。




 共に戦ってきた彼らは平和な時代へと導くために、自らの戦いに身を投じている。




 やり方はさまざまであっても、平和を望む気持ちに、偽りはないのだから・・・・・・。




 僕は・・・・・・再び戦場に赴くだろう。




 連合軍にも、ザフト軍にも適さない。




 僕の・・・戦いだ。












 ぎゅっと花びらを握り締めて、顔を仰いだ。




 目に飛び込んできたのは、どこまでも続く青空と、遮るような桜の木が風にふかれて、揺れている。






 暖かな静かな風が、僕の頬をなでるかのようにふいていくのを感じていた。




 瞳をとじると、愛しい女の悲しそうな笑顔を浮かべる姿が見えた。






 まるで哀れむかのような笑顔だった。




 僕の心が見せている幻の姿だとわかっていた。




 わかっていても、僕は幻の彼女に語りかける。






(フレイ・・・・君の憎んでいた戦争を、終わらせるよ。だから、君はもう心配しなくていいんだ)






 彼女が唇を動かしているのが見えたけれど、何を言っているのか、僕にはわからなかった。




 いや、わかろうとしなかったのかもしれない。無意識に・・・・・。
















 閉じていた瞳をあけて桜の木を眺めていた。




 決意を決めた瞳を浮かべて、僕は桜の木を後にして足を踏み出していく。












 そんな彼を桜の木は風にふかれて揺れていながら、静かに見送っていた。








--- Fin ---




後書き


ほんとに文才ないな。何を言いたいのか、意味不明・・・。
「種運命」再び戦場に赴く前の、キラの様子ですね。
まぁ、突っ込んでいいですけど、曖昧なのはご勘弁してくださいm(_ _;)m
では、最後まで読んでくださってありがとうございます。




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