フレイ・アルスター 僕が傷つけた人、守らなければならない人、 僕の愛しい人、守るべき人、 やっと、守れたと思った。 今度こそ、守ったのだと思った。 ―――なのに、神はそんな僕を嘲笑うかのように、僕の目の前で、フレイの乗った救命艇がビームに貫かれ、瞬く間に爆発を起こし・・・帰らぬ人となった。 何が、最高のコーディネーターだ! 一人の命を守ることも出来ないなら、何のための力だ・・・! 許せない。白銀の機体を操る者、災いを起こす者・・・。
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蒼き空の下で砂浜に佇む少年がいた。 静かな風が少年の頬にあてる。 少年は身動きせずに、ただ海の向こうを見つめている。 フレイ・・・・・・ 戦争は終わったよ。 だけど、まだコーディネーターとナチュラルが共に歩むのは困難だろう・・・。 フレイ? 君なら、どうするんだろう? 君は大切なものを失った。僕が奪ったのだから・・・。 僕を憎んでいるんだろう? それでもいい。僕を憎んでくれることで、この現実を突き落とされる。 君がいないことで、僕は死ぬことすら許されない。 君がいない世界で生きるということは僕には辛いよ。 けど、君を守ることが出来なかったことの罪だと思えば、僕はそれを受け入れよう。 フレイ、忘れない。 忘れない。 あの、苦しかった日々を・・・。君の存在を・・・。 FIN
あとがき なんとなく思い立ったことを書いてみました・・・。 なんか、どんどん駄文が変になって来たような・・・。 戦争が終わってから数ヵ月後、フレイを失ったキラの心境です。 では、最後までこんなふがいない話を読んでくれてありがとうございます。 誤字、修正、感想、リクエスト等いただいてくださるとうれしいです。 H16/2/2 麓樹 |